民法第5編  制作・著作・編集 saini-office


   

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  戸籍・親族判例 戸籍先例  相続判例 相続先例


  公布     明治31年6月21日法律第9号     
    最終改正    平成18年6月2日法律第50号
  一般社団・財団法人法の整備法(平成19年9月7日政令第275号により施行日は平成20年12月1日)
本文は改正していません。内容は附則にあります。 


 

第1編 総 則  (第1条−第174条の2)
第2編 物 権  (第175条−第398条の22)
第3編 債 権  (第399条−第724条)
第4編 親 族  (第725条−第881条) Free
第5編 相 続  (第882条−第1044条)
Free


第5編 相 続

 

第1章    総 則           (第882条〜第885条)

第2章    相 続 人    (第886条〜第895条)

第3章    相続の効力       (第896条〜第914条)

第4章    相続の承認及び放棄       (第915条〜第940条)

第5章    財産分離         (第941条〜第950条)

第6章    相続人の不存在    (第951条〜第959条)

第7章    遺 言           (第960条〜第1027条)

第8章    遺留分       (第1028条〜第1044条)

 

 

第5編 相 続

第1章 総 則

 

 

第882条(相続開始の原因) 相続は、死亡によって開始する。


民法 第31条(失踪の宣告の効力) 第896条(相続の一般的効力)

戸籍法 第86条(死亡届)
戸籍規則 第58条 (死亡届の記載事項) 
法の通則法 第36条(相続)
関係判例

最高裁S30 12/26判決=推定相続人は被相続人がなした仮装売買について無効確認を求めることはできない
大審院S02 05/27判決=遺骨又は遺骸に対する所有権は原則として埋葬管理者及び祭祀供養者の所有権の目的となる
大審院T15 02/01判決=不動産で旧民法の隠居による相続と隠居後の贈与で二重譲渡のようにっている場合
大審院T05 06/01判決2=失踪宣告があった場合の相続人の相続財産の取得
大審院M41 12/15判決=旧民法当時の隠居等による生前相続における「相続による物権変動の対抗要件」
大阪高H07 09/11決定=人の死亡時刻のような単純な事実に関しては戸籍法113条で訂正(阪神大震災事案)
京都地H19 02/13判決=所有権の客体である遺骨の返還に対し分離不可能にした行為の納骨寺の民法415条・709条責任
関係先例
S31 07/19民二0383回答=失踪宣告の裁判が確定する前になされた家督相続人の選定の効力
S30 06/20民二0230回答=失踪宣告の申立人が裁判所の宣告前に死亡した場合の効力
S24 12/07民甲2822回答=日本国籍を喪失した場合の相続関係
 

 

第883条(相続開始の場所) 相続は、被相続人の住所において開始する。


民法 第22条(住所)
民事訴訟 第15条(管轄の標準時) 
家審規則 第99条(管轄) 第120条(管轄)
関係先例
S40 06/23民甲1429回答=日本におけるフランス人の相続に関する規制について
S38 05/02民甲1214回答=日本で死亡したスイス人がフランスで遺言を作成している場合の日本にある遺産の相続関係
S36 11/18民甲2858回答=日本で死亡した スイス人の遺産相続に関する準拠法
S31 06/30民甲1376回答=在米国日本人が死亡し米国にある遺産を日本に在る日本人が相続する場合の取扱い
S26 03/08民甲0455回答=中華民国の国籍を有する中華民国人が死亡した場合の相続の準拠法
S25 09/12民甲2511回答=相続人である日本人が外国人の遺産を相続する場合の外国に提出するための身分証明書作成
 

 

第884条(相続回復請求権) 相続回復の請求権は、相続人又はその法定代理人が相続権を侵害された事実を知った時から5年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から20年を経過したときも、同様とする。


民法 第818条(親権者)
民事訴訟 第5条(財産権上の訴え等についての管轄)
家事審判 第17条(調停事件の範囲) 第18条(調停前置主義) 第24条(調停に代わる審判)
関係判例
最高裁H11 07/19判決=共同相続人相互の間で相続権を侵害している場合における相続回復請求権の消滅時効の援用
最高裁H07 12/05判決=共同相続人に相続回復請求権の消滅時効を援用できない場合の不動産を譲受けた第三者の援用
最高裁H07 07/27判決=相続回復請求権の消滅時効を援用するための要件
最高裁S54 07/10判決3=旧民法下の遺産相続による共同相続に関する相続回復請求権の規定の適用
最高裁S53 12/20判決=共同相続人相互間の相続財産に関する争いで相続回復請求権の時効の援用ができる場合
最高裁S39 02/27判決=民法884条の相続回復請求権に関する20年の時効の起算点
最高裁S32 09/19判決=真正の相続人でない第三者が表見相続人に対し特定財産に対する相続の効力を争うことできない
最高裁S23 11/06判決=相続回復請求権における相続開始から20年の消滅時効の意義
大審院T08 03/28判決=相続回復請求権の行使方法
大審院T07 04/09判決=相続回復請求権の相続
名古高H18 03/29判決=相続財産の侵害に対する相続回復請求権の解釈と不法行為に基づく損害賠償請求の時効
大阪高S41 02/10判決=家督相続回復請求権が時効により消滅した後の戸籍記載無効確認請求
関係先例
S29 01/06民甲2558回答=被相続人死亡後に認知の裁判が確定した場合の民法884条

 

 

第885条(相続財産に関する費用) 相続財産に関する費用は、その財産の中から支弁する。ただし、相続人の過失によるものは、この限りでない。

    前項の費用は、遺留分権利者が贈与の減殺によって得た財産をもって支弁することを要しない。

   
民法 第307条(共益費用の先取特権) 第918条(相続財産の管理) 第926条(限定承認者による管理) 第940条(相続の放棄をした者による管理) 第1028条(遺留分の帰属及びその割合) 第1031条(遺贈又は贈与の減殺請求)
 

 

第2章 相続人

 

 

第886条(相続に関する胎児の権利能力) 胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす。

    前項の規定は、胎児が死体で生まれたときは、適用しない。

民法 第721条(損害賠償請求権に関する胎児の権利能力) 第965条(相続人に関する規定の準用)
戸籍法 第61条(胎児の認知)
戸籍規則 第50条 (戸籍の記載不要届書類の保存)
戸籍準則 
第37条 (戸籍の記載不要届書類の保存方法) 第38条 (胎児認知届書の処理)
関係先例

S29 06/15民甲1188回答=胎児のための相続登記・胎児のための遺産分割その他の処分行為
 

 

 

第887条(子及びその代襲者等の相続権) 被相続人の子は、相続人となる。

    被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第891条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。

    前項の規定は、代襲者が、相続の開始以前に死亡し、又は第891条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その代襲相続権を失った場合について準用する。


民法 第772条(嫡出の推定) 第779条(認知) 第789条(準正) 第809条(養子の嫡出子身分取得) 第886条(相続に関する胎児の権利能力) 第891条(相続人の欠格事由) 第901条(代襲相続人の相続分)
関係判例
最高裁S43 11/22判決=民法の応急措置法施行中に相続があった場合の被相続人の兄弟姉妹の直系卑属の代襲相続権
大審院S07 05/11判決=養子縁組前の養子の子は養親とは何等の血族関係は生じない
大阪高H01 08/10判決=養子縁組前の養子の子が養親の実子の子である場合養親より先に死亡した養子を代襲
関係先例
S58 12/23民三7132回答=被相続人の弟の子の子を再代襲相続人とする相続登記
S50 05/15民三2592回答=代襲相続人とは認められない事案
S43 08/05民甲2688回答=養子が相続放棄をした後、養親子間で死後認知が確定した場合の養子の非嫡出子での相続権
S37 06/15民甲1606通達=昭和37年民法改正による危難失踪者・同時死亡・代襲相続・相続放棄・特別縁故者の相続登記
S33 06/02民甲1118通達=代襲相続(兄弟姉妹の子)の事案
S32 08/28民甲1609回答=民法第903条第1項に規定してる共同相続人中の特別受益者の範囲(代襲相続人)
S28 07/31民甲1182通達=代襲相続人における嫡出子と非嫡出子
S28 04/14民甲0570通達=養親の子を離縁した場合の代襲相続権
S27 02/02民甲0089回答=子の縁組前の出生子の相続権及び代襲相続権
 

 

第888条 削除  (昭和37年法律第40号)

関係先例
S37 06/15民甲1606通達=昭和37年民法改正による危難失踪者・同時死亡・代襲相続・相続放棄・特別縁故者の相続登記
 

 

 

第889条(直系尊属及び兄弟姉妹の相続権) 次に掲げる者は、第887条の規定により相続人となるべき者がない場合には、次に掲げる順序の順位に従って相続人となる。

     一 被相続人の直系尊属。ただし、親等の異なる者の間では、その近い者を先にする。

     二 被相続人の兄弟姉妹

    第887条第2項の規定は、前項第2号の場合について準用する。


民法 第726条(親等の計算) 第900条(法定相続分)
関係判例
最高裁S43 11/22判決=民法の応急措置法施行中に相続があった場合の被相続人の兄弟姉妹の直系卑属の代襲相続権
大審院T05 05/31決定2=養子縁組解消の記載がされていない戸籍謄本で相続登記がされた場合の効力
関係先例
S55 12/20民三7145通達=民法等改正(寄与分の新設・代襲相続権者の変更等)に伴う登記事務の取扱いについて
 

 

第890条(配偶者の相続権) 被相続人の配偶者は、常に相続人となる。この場合において、第887条又は前条の規定により相続人となるべき者があるときは、その者と同順位とする。


民法 第739条(婚姻の届出) 第740条(婚姻の届出の受理) 第900条(法定相続分 第1028条(遺留分の帰属及びその割合)
戸籍法 第74条(婚姻届)
戸籍規則 第56条 (婚姻届の記載事項) 
関係先例
S26 09/18民甲1881回答=二重相続資格で系列の同一な場合
S23 08/09民甲2371回答=二重相続資格で系列の異なる場合
 

 

第891条(相続人の欠格事由) 次に掲げる者は、相続人となることができない。

    1.故意に被相続人又は相続について先順位若しくは同順位にある者を死亡するに至らせ、又は至らせようとしたために、刑に処せられた者

    2.被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、又は告訴しなかった者。ただし、その者に是非の弁別がないとき、又は殺害者が自己の配偶者若しくは直系血族であったときは、この限りでない。

    3.詐欺又は強迫によって、被相続人が相続に関する遺言をし、撤回し、取り消し、又は変更することを妨げた者

    4.詐欺又は強迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ、撤回させ、取り消させ、又は変更させた者

    5.相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者

 

民法 第96条(詐欺又は強迫) 第967条(普通の方式による遺言の種類) 第1004条(遺言書の検認) 第1005条(過料)
刑事訴訟 第231条(告訴権者) 第239条(告発) 
関係判例
最高裁H16 07/06判決=共同相続人間における相続人の地位不存在確認の訴えは固有必要的共同訴訟となる
最高裁H09 01/28判決=遺言書の破棄又は隠匿行為が相続に関して不当な利益を目的とするものでなかった場合
最高裁H06 12/16判決=複数の相続人が遺言公正証書の存在を知っている場合の民法891条5号の「遺言書の隠匿」
最高裁S56 04/03判決=相続人が遺言者たる被相続人の意思を実現させるために法形式を整える行為と欠格事由
最高裁S42 02/21判決=家屋賃借人の内縁の妻の賃借人が死亡における賃借権の承継・相続人との共同賃借人
大審院T03 12/01判決=相続欠格者が相続財産を第三者の譲渡した場合の効力
東京高S45 03/17判決=遺言書を隠匿したことによる受遺者資格のみならず相続人資格をも失った事案
関係先例
S33 01/10民甲0004通達=共同相続で相続人中に民法第891条に該当する相続の欠格者がある場合の添付書類

 

第892条(推定相続人の廃除) 遺留分を有する推定相続人(相続が開始した場合に相続人となるべき者をいう。以下同じ。)が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる。

 

民法 第893条(遺言による推定相続人の廃除) 第1028条(遺留分の帰属及びその割合)
戸籍法 第97条(廃除又はその取消し)
家事審判 
第9条第1項乙類 第18条(調停前置主義)
家審規則 第99条(管轄) 第101条(廃除等と戸籍管掌者への通知) 第142条の3(戸籍事務管掌者への通知)
関係判例

大審院S02 04/22判決=相続廃除の判決が確定しているのに廃除者が被相続人の土地を売渡して登記した場合
東京高H04 12/11決定=度重なる非行と暴力団員との結婚招待状に無断で父の名を明記した推定相続人排除事案
和歌家H16 11/30審判=申立人に対する虐待や重大な屈辱及び著しい非行を認定した推定相続人排除認容事案
関係先例
S33 12/15民甲2580回答=相続人排除が確定した後に出生した子の代襲相続権・排除した者の子以外に相続人がない場合
 

 

第893条(遺言による推定相続人の廃除) 被相続人が遺言で推定相続人を廃除する意思を表示したときは、遺言執行者は、その遺言が効力を生じた後、遅滞なく、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求しなければならない。この場合において、その推定相続人の廃除は、被相続人の死亡の時にさかのぼってその効力を生ずる。
 

民法 第892条(推定相続人の廃除) 第1006条(遺言執行者の指定)
戸籍法 第97条(廃除又はその取消し)
家事審判 第9条第1項乙類 第18条(調停前置主義)
家審規則 第99条(管轄) 第101条(廃除等と戸籍管掌者への通知) 第142条の3(戸籍事務管掌者への通知)
 



 

第894条(推定相続人の廃除の取消し) 被相続人は、いつでも、推定相続人の廃除の取消しを家庭裁判所に請求することができる。

    前条の規定は、推定相続人の廃除の取消しについて準用する。
 

民法 第892条(推定相続人の廃除)
戸籍法 第97条(廃除又はその取消し)
家事審判 第9条第1項乙類 第18条(調停前置主義)
家審規則 第99条(管轄) 第101条(廃除等と戸籍管掌者への通知) 第142条の3(戸籍事務管掌者への通知)

関係判例

大審院S17 03/26判決=推定家督相続人廃除の確定判決がある場合の効力
 

 

 

第895条(推定相続人の廃除に関する審判確定前の遺産の管理) 推定相続人の廃除又はその取消しの請求があった後その審判が確定する前に相続が開始したときは、家庭裁判所は、親族、利害関係人又は検察官の請求によって、遺産の管理について必要な処分を命ずることができる。推定相続人の廃除の遺言があったときも、同様とする。

    第27条から第29条までの規定は、前項の規定により家庭裁判所が遺産の管理人を選任した場合について準用する。
 

民法 第892条(推定相続人の廃除) 第894条(推定相続人の廃除の取消し)
家事審判 第13条(審判の発効時) 
第9条第1項甲類 第17条(調停事件の範囲)
家審規則 第17条(即時抗告の期間) 第100条(廃除審判と即時抗告) 第102条(遺産の管理処分への準用)
 

   

 

第3章 相続の効力

第1節 総 則

 

 

第896条(相続の一般的効力) 相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。

 

民法 第625条(使用者の権利の譲渡の制限等) 第653条(委任の終了事由) 第881条(扶養請求権の処分の禁止) 第886条(相続に関する胎児の権利能力) 第897条(祭祀に関する権利の承継) 第915条(相続の承認又は放棄をすべき期間1) 第939条(相続の放棄の効力)
法の通則法 第36条(相続)
相続税法 第11条(相続税の課税)
国税通則 第5条(相続による国税の納付義務の承継)
関係判例

最高裁H19 01/23判決=土地区画整理事業の仮換地の指定で相続開始時において更地となっていた場合の租税特別措置
最高裁H18 07/14判決=相続人が意思無能力者で法定代理人又は後見人がない場合の相続税申告書の提出義務
最高裁H17 09/08判決=共同相続に係る不動産から生ずる賃料債権の帰属に関する後にされた遺産分割の影響
最高裁H17 04/21判決=戸籍上の妻が国家公務員共済組合法の遺族共済年金の「配偶者」とならなかった事案
最高裁H12 03/10決定=内縁の夫婦の一方の死亡の場合と民法768条(離婚による財産分与)の類推適用
最高裁H11 10/22判決=不法行為により死亡した場合の遺族年金の支給を受けるべき者の加害者への損害賠償額
最高裁H10 07/17判決=無権代理行為の追認を本人が拒絶した後、無権代理人が本人を相続した場合の効力
最高裁H09 03/25判決=預託金会員制ゴルフクラブの会則等に会員としての地位の相続に関する定めがない場合の相続
最高裁H08 11/12判決=他主占有者の相続人が独自の占有に基づく取得時効の成立を主張する場合
最高裁H05 01/21判決=無権代理人が共同相続して共同相続人全員の無権代理行為の追認が立証できない場合
最高裁H02 10/18判決=公営住宅の入居者が死亡した場合における相続人の公営住宅を使用する権利の継承
最高裁S62 03/03判決=死亡退職金の支給規定のない財団で理事長が死亡した場合の死亡退職金の配偶者への支給
最高裁S58 04/14判決=戸籍上の妻が共済組合の定める配偶者でないとして遺族給付受けれない事案
最高裁S55 11/27判決=退職規定から死亡退職金の受給権は相続財産ではなく受給権者の遺族固有の権利とした事案
最高裁S49 09/04判決=他人の権利の売主をその権利者が相続し売主としての履行義務を承継した場合
最高裁S48 07/03判決=無権代理人を相続した本人その債務を承継し追認を拒絶できる地位にあっても債務を免れない
最高裁S48 06/29判決=保険金受取人の指定のないときは保険金を被保険者の相続人に支払う旨の約款の意義
最高裁S46 11/30判決=相続と民法185条の「占有の性質の変更」の意義
最高裁S44 10/30判決=土地を占有していた被相続人が死亡した場合は特別の事情のないかぎり占有は相続人に相続
最高裁S42 11/01判決=相続人は当然に慰藉料請求権を相続する
最高裁S42 05/24判決=生活保護受給権は一身専属の権利であるので相続の対象となり得ない
最高裁S40 02/02判決=被相続人が受取人を相続人とした生命保険契約を締結した場合は保険金は相続人が原始取得
最高裁S37 12/25判決=事実上の養子として認められていた者に対する賃借人死後における賃借権の相続の援用
最高裁S37 11/09判決=責任の限度額ならびに保証期間の定めのない根保証に関する保証人死亡後生じた債務の負担
最高裁S37 05/18判決=民法187条1項の占有の承継については相続による承継にも適用がある
大審院S18 09/10判決=「身元保証二関スル法律」の施行と雇用に伴う身元保証の相続関係
大審院S04 01/28判決=被相続人が第三者に不動産を贈与したがその登記の履行せず死亡した場合
大審院T15 04/30判決=不動産の買受人がいるのに相続人が相続登記をしている場合の移転方法
大審院T15 02/16判決=他人の過失で死亡した場合の生命侵害の損害賠償請求権の相続
大審院T14 05/30判決=信用を基礎とする契約がされている場合(与信契約)の相続
大審院T09 06/18判決=被相続人が仮装譲渡の登記をしてその抹消登記を履行せず死亡した場合
大審院T07 06/18判決=被相続人が未登記の不動産を第三者に贈与したがその登記の履行せず死亡した場合
大審院T06 08/30判決=旧民法の婿養子の遺産相続関係
大審院T04 12/28判決=占有権は他の財産権と同じく原則として相続により相続人に移転する
東京高H19 05/13判決=遺族共済年金請求で戸籍上の妻に対して遺族に該当しない決定に関する義務懈怠の国賠事案
札幌高S43 03/05判決=被相続人が他主占有をしていた場合に相続人が所有の意思をもって現実に占有を始めたとき
名古地H18 11/16判決=厚生年金の遺族給付に関して重婚的内縁関係にある者を「配偶者」と認定しなかった事案


 

第897条(祭祀に関する権利の承継) 系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。

    前項本文の場合において慣習が明らかでないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所が定める。

民法 第749条(離婚の規定の準用) 第751条(生存配偶者の復氏等) 第769条(離婚による復氏の際の権利の承継) 第808条(婚姻の取消し等の規定の準用) 第817条(離縁による復氏の際の権利の承継)
家事審判 第9条第1項乙類 第15条(審判の効力) 第18条(調停前置主義)

家審規則 第99条(管轄) 第103条(相続の場合の系譜等承継者指定への準用)
関係判例

大審院S02 05/27判決=遺骨又は遺骸に対する所有権は原則として埋葬管理者及び祭祀供養者の所有権の目的となる
福岡高H19 02/05決定=祭祀継承者を遺言で全遺産を遺贈された実母ではなく離婚で別居していた長男にした事案
仙台高S46 12/15決定=祖先の祭祀の権利承継者となるに被相続人と氏を同じくすることを要しないとした事案
奈良家H13 06/14審判=当事者間の激しい対立で祭祀財産の承継者の指定を格別に指定した事案
長崎家S62 08/31審判=祭祀財産の承継者の指定で被相続人と異なる氏で遠方の者に指定された事案
 

S35 05/19民甲1130回答=墳墓地を共同相続人の一人とする遺産分割協議書
 

 

 

第898条(共同相続の効力) 相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属する。


民法 第249条(共有物の使用) 第428条(不可分債権) 第923条(共同相続人の限定承認) 第939条(相続の放棄の効力)
関係判例
最高裁H17 10/11判決=相続が開始して遺産分割未了の間に第2次の相続が開始した場合の共有持分権の意義
最高裁H17 09/08判決=共同相続に係る不動産から生ずる賃料債権の帰属に関する後にされた遺産分割の影響
最高裁H17 07/11判決=銀行が相続財産である預金債権を一部の共同相続人に相続分を超えて払戻した場合
最高裁H16 07/06判決=共同相続人間における相続人の地位不存在確認の訴えは固有必要的共同訴訟となる
最高裁H16 04/20判決=共同相続人の1人が相続財産中の可分債権を相続分を超えて債権行使した場合の不法行為責任
最高裁H08 12/17判決=共同相続人の一人が相続開始前から被相続人の許諾を得て相続建物で被相続人と同居の場合
最高裁H06 07/18判決2=保険契約者が死亡保険金の受取人を被保険者の「相続人」と指定した場合の相続人の権利割合
最高裁H06 03/08判決=共同相続された不動産の持分移転に関する準拠法
最高裁H05 09/07判決=「保険金額ヲ受取ルヘキ者ノ相続人」の解釈と保険金受取人の権利の割合の判断
最高裁H05 01/21判決=無権代理人が共同相続して共同相続人全員の無権代理行為の追認が立証できない場合
最高裁H01 03/28判決=共同相続人間における遺産確認の訴えはいわゆる固有必要的共同訴訟
最高裁S61 03/13判決=共同相続人間において特定の財産が被相続人の遺産に属することの確認を求める訴え
最高裁S45 05/22判決=不動産賃借人の賃貸人が数人ある相続人に対する賃借権の確認訴訟は必要的共同訴訟でない
最高裁S44 04/17判決=被相続人との間に締結された契約上の義務の履行としての受贈者への所有権移転登記義務
最高裁S42 08/25判決=共同相続により貸主が数名あるときは各貸主は総貸主のため家屋全部の明渡を請求ができる
最高裁S41 05/19判決=相続で共有物の持分の価格が過半数をこえる者が単独で占有する他の共有者に対する明渡請求
最高裁S38 10/01判決=農地の買主が売主の相続人が数人いる許可申請手続協力義務訴訟は必要的共同訴訟でない
最高裁S38 02/22判決=相続人が登記なくして第三取得者に対抗できる場合
最高裁S36 12/15判決=不動産の買主が売主の相続人が数人いる所有権移転登記訴訟は必要的共同訴訟でない
最高裁S36 03/02判決=土地所有権による建物明渡の確定判決の執行債務者が土地の相続持分の一部の取得と執行
最高裁S31 05/10判決=相続で不動産の共有者となった者は持分権で登記簿上の所有名義人に登記抹消請求ができ
最高裁S30 05/31判決=共有となった相続財産は民法256条の規定でいつでも分割請求できる

大審院T09 12/22判決=共同相続財産における金銭債権の権利割合
福岡高H19 09/14判決=共同相続人の1人が他の相続人した自己の相続分譲渡の私署証書の無効確認の訴
仙台高H15 12/24判決=一部の相続人が金融機関から自己の相続分を超える払戻しをした場合の悪意の受益者事案
大阪高S61 08/07判決=相続で共有不動産となりその1人が第三者に持分権を譲渡した場合の民法258(裁判による共有物分割)
関係先例
H02 01/20民三0156回答=共同相続の登記がされた不動産を単独相続の登記に是正する手続方法
S49 12/27民三6686回答=相続人間でなされた共有物不分割の特約の登記
S45 04/11民甲1426回答=相続の結果、共有者につき住所を同じくする同名異人が相続人になった場合
S40 12/17民甲3433回答=共同相続後、遺産分割の金銭に代わる賠償として固有不動産を含めてなした遺産分割協議書
S40 09/22民甲2822回答=相続人全員のため相続人の一人が申請した相続による所有権移転登記の登記済証について
S39 12/23民甲4023回答=遺贈を原因として共同相続人の一人の単独名義の登記を判決による共有名義の更正登記
S38 04/03民甲0943回答=共有相続登記後にその一人が持分を譲渡して登記をした後の単独で特定不動産を相続する審判
S37 12/18民甲3604回答=自己の持分についてのみ相続による移転登記がなされている場合の登記の更正
S37 11/29民甲3422回答=共同相続登記後共有物分割によつて単有となつた不動産の所有権に関する登記済証の取扱い
S37 08/06民甲2230回答=共同相続登記後、失踪宣告により相続開始前に死亡(代襲相続人なし)したものと看做された場合
S37 06/28民甲1717通達=共同相続登記後、相続人の一人に包括贈与する旨の甲の遺言書が発見された場合
S35 02/04民甲0289回答=相続放棄による相続分の帰属について
S33 07/05民甲1366回答=相続登記終了後の相続人を追加する更正登記
S33 05/10民甲0964通達=共同相続人の一人が債務を引き受けた場合における共同相続人の債務承継による抵当権変更
S33 01/10民甲0004通達=共同相続で相続人中に民法第891条に該当する相続の欠格者がある場合の添付書類
S30 10/15民甲2216回答=共同相続人中の一部の者が自己の相続分のみの相続登記
S28 12/03民甲2259通達=相続登記後相続人の一人が死亡(戦死した旨の公報)していた場合
 

 

第899条(共同相続−権利義務の承継) 各共同相続人は、その相続分に応じて被相続人の権利義務を承継する。

   

民法 第398条の8(根抵当権者又は債務者の相続) 第427条(分割債権及び分割債務) 第898条(共同相続の効力) 第900条(法定相続分)
相続税法 第11条(相続税の課税)  第34条(連帯納付の義務)
関係判例
最高裁H17 10/11判決=相続が開始して遺産分割未了の間に第2次の相続が開始した場合の共有持分権の意義
最高裁H04 04/10判決=遺産の分割までの間に遺産としての現金を相続分に応じて請求する行為
最高裁S29 04/08判決=相続財産に金銭その他の可分債権がある場合は当然分割されその相続分に応じて権利を承継

最高裁S34 06/19判決=連帯債務者の相続人らは債務の分割されたものを承継し各自が本来債務者とともに連帯債務者
福岡地H19 02/02判決=遺産全部について「相続させる」趣旨の遺言をした場合の民法899条

 

第2節 相続分

 

 

第900条(法定相続分) 同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、次の各号の定めるところによる。

    1.子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各2分の1とする。

    2.配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、3分の2とし、直系尊属の相続分は、3分の1とする。

    3.配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は、4分の3とし、兄弟姉妹の相続分は、4分の1とする。

    4.子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の2分の1とし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の2分の1とする。


民法 第887条(子及びその代襲者等の相続権) 第889条(直系尊属及び兄弟姉妹の相続権) 第890条(配偶者の相続権)
関係判例
最高裁H17 10/11判決=相続が開始して遺産分割未了の間に第2次の相続が開始した場合の共有持分権の意義
最高裁H17 07/11判決=銀行が相続財産である預金債権を一部の共同相続人に相続分を超えて払戻した場合
最高裁H07 07/05決定=民法の法律婚主義から非嫡出子の法定相続分を嫡出子の2分の1とすることは違憲ではない
大審院T09 12/22判決=共同相続財産における金銭債権の権利割合
東京地H04 06/26判決=中華民国の相続で嫡出子と非嫡出子の相続分及び遺留分が同一であることと日本における公序
大阪家S59 04/11審判=相続人が先妻の子と元妻の場合の相続財産の範囲及び分割方法
関係先例
S24 07/08民甲1570回答=民法900条及び第939条の解釈運用について

 

 

第901条(代襲相続人の相続分) 第887条第2項又は第3項の規定により相続人となる直系卑属の相続分は、その直系尊属が受けるべきであったものと同じとする。ただし、直系卑属が数人あるときは、その各自の直系卑属が受けるべきであった部分について、前条の規定に従ってその相続分を定める。

    前項の規定は、第889条第2項の規定により兄弟姉妹の子が相続人となる場合について準用する。


民法 第900条(法定相続分) 第902条(遺言による相続分の指定)
関係判例
東京高H18 06/29判決=遺言公正証書で相続財産の一部を「相続させる」と記載のある場合の代襲相続の認定事案
関係先例
S55 12/20民三7145通達=民法等改正(寄与分の新設・代襲相続権者の変更等)に伴う登記事務の取扱いについて
S49 01/08民三0242回答=被代襲者が特別受益者である場合の相続登記の受否
S33 12/15民甲2580回答=相続人排除が確定した後に出生した子の代襲相続権・排除した者の子以外に相続人がない場合
S26 09/18民甲1881回答=二重相続資格で系列の同一な場合
 

 

第902条(遺言による相続分の指定) 被相続人は、前2条の規定にかかわらず、遺言で、共同相続人の相続分を定め、又はこれを定めることを第三者に委託することができる。ただし、被相続人又は第三者は、遺留分に関する規定に違反することができない。

    被相続人が、共同相続人中の一人若しくは数人の相続分のみを定め、又はこれを第三者に定めさせたときは、他の共同相続人の相続分は、前2条の規定により定める。

民法 第967条(普通の方式による遺言の種類) 第1028条(遺留分の帰属及びその割合)
関係判例
最高裁H05 07/19判決=遺言により法定相続分を下回る相続分を指定された者が法定相続分を移転登記した場合
関係先例
S48 12/11民三8859回答=遺言者は後記受遺者(相続人のうちの1人)に後記不動産物件を遺贈する」旨の遺言公正証書
S47 08/21民甲3565回答=相続人に各別に農地を指定する遺産分割の遺言公正証書による相続登記
 

 

 

第903条(特別受益者の相続分1) 共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、前3条の規定により算定した相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除した残額をもってその者の相続分とする。

    遺贈又は贈与の価額が、相続分の価額に等しく、又はこれを超えるときは、受遺者又は受贈者は、その相続分を受けることができない。

    被相続人が前2項の規定と異なった意思を表示したときは、その意思表示は、遺留分に関する規定に違反しない範囲内で、その効力を有する。

民法 第549条(贈与)  第902条(遺言による相続分の指定) 第964条(包括遺贈及び特定遺贈)  第1028条(遺留分の帰属及びその割合)
家審規則 第104条(遺産分割の申立方法)

関係判例
最高裁H17 10/11判決=相続が開始して遺産分割未了の間に第2次の相続が開始した場合の共有持分権の意義
最高裁H16 10/29判決=養老保険契約に基づき保険金受取人とされた相続人が取得した死亡保険金と民法903条
最高裁H12 02/24判決=共同相続人間において具体的相続分についてその価額又は割合の確認を求める訴え
最高裁H10 03/24判決=特別受益分は特段の事情のない限り民法1030条を満たさないものでも遺留分減殺の対象となる
最高裁H07 03/07判決=特定の財産が特別受益財産であることの確認を求める訴えは確認の利益を欠くので不適法
関係先例
S49 01/08民三0242回答=被代襲者が特別受益者である場合の相続登記の受否
S48 04/10民三2999回答=オーストラリアの法律に基づいて作成される日本民法903条の書面(特別受益証明書)
S46 11/02民三0303回答=日本国籍を喪失した元日本人の遺産相続開係書類をアメリカの公証人が作成する場合
S42 12/27民甲3715回答=児童福祉施設の長が入所中の未成年者(児童)のため親権を行使した場合の登記事務の取扱い
S42 02/10民甲0294回答=官公署が相続による所有権移転の登記を代位嘱託する場合における相続分のない旨の証明書
S40 09/21民甲2821回答=満17歳の未成年者作成の相続分のない証明書
S40 08/05民甲1966回答=米国在住日本人の「相続放棄について」「住所証明」に関する米国公証人が作成した書面
S39 04/14民甲1498通達=代位による相続登記の更正登記に関する相続放棄申述受理証明書、民法903条2項の書面
S35 11/10民甲2797回答=中国籍の者が日本民法903条の証明書で印鑑証明書や領事館の人定証明書が得られない場合
S32 08/28民甲1609回答=民法第903条第1項に規定してる共同相続人中の特別受益者の範囲(代襲相続人)
S30 04/23民甲0742通達=遺産分割協議書や民法903条2項により相続分がない旨の証明書における印鑑証明書
S23 12/18民甲0095回答=共同相続人が親権者母が未成年者とともにする相続分不存在証明書と特別代理人の選任

 

第904条(特物受益者の相続分2) 前条に規定する贈与の価額は、受贈者の行為によって、その目的である財産が滅失し、又はその価格の増減があったときであっても、相続開始の時においてなお原状のままであるものとみなしてこれを定める。


民法 第1044条(代襲相続及び相続分の規定の準用)
関係判例
最高裁S51 03/18判決=特別受益として遺留分算定の基礎となる財産の価額に加える場合の金額の算定方法
 

 

第904条の2(寄与分) 共同相続人中に、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から共同相続人の協議で定めたその者の寄与分を控除したものを相続財産とみなし、第900条から第902条までの規定によりて算定した相続分に寄与分を加えた額をもってその者の相続分とする。

    前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所は、同項に規定する寄与をした者の請求により、寄与の時期、方法及び程度、相続財産の額その他一切の事情を考慮して、寄与分を定める。

    寄与分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から遺贈の価額を控除した残高を超えることができない。

    第2項の請求は、第907条第2項の規定による請求があった場合又は第910条に規定する場合にすることができる。


民法 第964条(包括遺贈及び特定遺贈) 
家事審判 第9条第1項乙類 第18条(調停前置主義)

家審規則 第103条の2(寄与分を定める審判の申立て) 第103条の4(寄与分審判申立期間の指定)
関係判例

最高裁S60 07/04決定=家庭裁判所で寄与分を定める審判が公開の法廷における対審でないことと憲法32、82条
東京高S57 03/16決定=相続開始後に相続財産の維持増加についてした貢献と寄与分の関係
東京高S54 02/06決定=農業等で民法752条の通常の協力扶助や民法730条の通常の相互扶助の程度を超える寄与分
関係先例
S55 12/20民三7145通達=民法等改正(寄与分の新設・代襲相続権者の変更等)に伴う登記事務の取扱いについて
 

 

第905条(相続分の取戻権) 共同相続人の一人が遺産の分割前にその相続分を第三者に譲り渡したときは、他の共同相続人は、その価額及び費用を償還して、その相続分を譲り受けることができる。

    前項の権利は、1箇月以内に行使しなければならない。

民法 第906条(遺産の分割の基準)  第990条(包括受遺者の権利義務)
関係判例
最高裁H13 07/10判決=共同相続人間の相続分の譲渡による農地の権利移転での農地法3条1項の許可の要否
 

   

第3節 遺産の分割


東京家S63 08/31審判=在日韓国人の相続で韓国民法中財産相続に関する規定による遺産分割事案
 

 

第906条(遺産の分割の基準) 遺産の分割は、遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮してこれをする。


民法 第898条(共同相続の効力) 第900条(法定相続分)
家事審判 第15条の4(遺産の換価処分)

家審規則 第107条(財産管理者の選任) 第108条の4(換価人の報告等) 第137条の6(遺産分割調停申立と公告)
関係判例
最高裁S52 09/19判決=共同相続人全員で遺産分割前に特定不動産を第三者に売却した場合の代金債権の帰属
東京高S52 02/17決定=民法752、730条の通常の相互扶助の程度を超える場合の相続財産に対す寄与と遺産分割
東京高S42 01/11決定=民法906条の「一切の事情を考慮して遺産を分割する方法を定める」意義
関係先例
H04 03/18民三1404回答=数次相続人間における相続分譲渡と所有権移転登記手続事案
S40 12/07民甲3320回答=相続分譲渡に関する調停調書を添付してなされた相続による所有権移転登記申請の取扱い

 

第907条(遺産の分割の協議又は審判等) 共同相続人は、次条の規定により被相続人が遺言で禁じた場合を除き、いつでも、その協議で、遺産の分割をすることができる。

    遺産の分割について、共同相続人間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、各共同相続人は、その分割を家庭裁判所に請求することができる。

    前項の場合において特別の事由があるときは、家庭裁判所は、期間を定めて、遺産の全部又は一部について、分割を禁ずることができる。

 

民法 第906条(遺産の分割の基準) 第909条(遺産の分割の効力) 第967条(普通の方式による遺言の種類 )
家事審判 第9条第1項乙類 第18条(調停前置主義)

相続税法 第55条(未分割遺産に対する課税)
関係判例

最高裁H17 10/11判決=相続が開始して遺産分割未了の間に第2次の相続が開始した場合の共有持分権の意義
最高裁H17 09/08判決=共同相続に係る不動産から生ずる賃料債権の帰属に関する後にされた遺産分割の影響
最高裁H15 11/13決定=遺産の分割の審判に対する即時抗告期間に関して各相続人への審判の告知の日が異なる場合
最高裁H11 06/11判決=共同相続人の間で成立した遺産分割協議は詐害行為取消権行使の対象となり得る
最高裁H10 06/11判決=全財産が相続人の一部に遺贈された場合で他の相続人の遺産分割協議の申入れの効果
最高裁H08 01/26判決=財産全部の包括遺贈に対して減殺請求権を行使した場合の遺留分権利者に帰属する権利の性質
最高裁H02 09/27判決=再度の遺産分割協議
最高裁H01 02/09判決=遺産分割協議で相続人の一人が他の相続人に対する負担した債務を履行しないの協議の解除
最高裁S62 09/04判決=遺産相続で相続人の共有となった財産が分割協議ができない場合の共有物分割訴訟
最高裁S50 11/07判決=共同相続人から特定不動産の持分権を譲り受けた第三者は民法258条で分割請求できる
最高裁S48 04/24判決=親権者である母が共同相続人である数人の子を代理してした遺産分割協議の効力
最高裁S47 07/06判決=相続財産管理人の相続財産に関する訴での相続人の法定代理人としての家裁の許可ない応訴
最高裁S41 03/02決定=共同相続人の協議が整わない場合の家裁への分割請求
最高裁S30 05/31判決=共有となった相続財産は民法256条の規定でいつでも分割請求できる
福岡高H17 12/28決定=遺産である定額郵便貯金は預入の日から10年が経過するまでの間は遺産分割の対象となる
大阪高S61 08/07判決=相続で共有不動産となりその1人が第三者に持分権を譲渡した場合の民法258(裁判による共有物分割)
大阪高S54 01/23判決=当事者間に合意により成立した遺産の範囲、分割を定める家事調停の既判力
大阪高S46 12/07決定=遺産分割で遺産の範囲に争があつて訴訟が係属しているような場合の遺産の一部分割
大阪高S41 06/06決定=共同相続人の一人が病気等で参加しないでなされた遺産分割審判手続の有効性
大阪高S39 12/18決定=遺産分割調停申立を自庁処理をせずに移送の審判をした場合の即時抗告
東京高S39 10/21決定=相続人の一人が遺産分割前に勝手にこれを処分した場合の代償請求権
東京地H19 10/19判決=遺産分割協議が国税徴収法39条の「その他第三者に利益を与える処分」に該当した事案
京都地H20 04/24判決=共同相続人全員が遺産の金銭債権を遺産分割とすることに合意した場合の遺産確認の訴え
関係先例
H04 11/04民三6284回答=遺産分割協議書に合意したがその書面への押印を拒否した場合の所有権移転登記
S59 10/15民三5195回答=印鑑証明書付相続分譲渡証明書及び印鑑証明書付遺産分割協議書による相続登記
S43 03/28民三0114回答=戸籍謄本の本籍地と遺産分割協議書の住所が異なる場合の本人の同一性の確認
S42 12/27民甲3715回答=児童福祉施設の長が入所中の未成年者(児童)のため親権を行使した場合の登記事務の取扱い
S40 12/17民甲3433回答=共同相続後、遺産分割の金銭に代わる賠償として固有不動産を含めてなした遺産分割協議書
S39 08/07民三0597回答=不在者の財産管理人が遺産分割協議に参加する場合
S37 09/25民甲2773回答=虚偽の遺産分割協議による家裁の調停調書に基く相続登記
S36 03/24民甲0728回答=遺産分割協議書で相続人である2名の未成年者に各別に特別代理人の選任がされていない場合
S36 03/23民甲0691回答=共同の相続登記が未了のうちに更に共同の相続があった場合における遺産分割協議書
S35 12/27民甲3327回答=遺産分割協議証を2通添付して相続による所有権移転の登記申請があつた場合
S35 05/19民甲1130回答=墳墓地を共同相続人の一人とする遺産分割協議書
S33 07/09民甲1379通達=産遺産分割の協議を委任代理人に行わせその協議書を添付して登記の申請があつた場合
S32 04/04民甲0689通達=相続財産の分配を受けない者がある遺産分割協議書を添付した場合の相続登記
S31 01/31民甲0193回答=生活に困つたときに援助を受け得る条件で相続放棄をする遺産分割協議の効力
S30 04/23民甲0742通達=遺産分割協議書や民法903条2項により相続分がない旨の証明書における印鑑証明書
S29 12/27民甲2759回答=遺産分割の審判後に相続人全員合意の下で審判と異つた分割の協議が調った場合
S29 06/15民甲1188回答=胎児のための相続登記・胎児のための遺産分割その他の処分行為
S29 05/22民甲1037回答=相続登記未了のまま相続人の内に相続が開始した場合で単独取得者とする遺産分割協議
S28 08/10民甲1392回答=遺産分割協議書による所有権移転登記の申請人
S19 10/19民甲0692通達=各相続人間において遺産分割の合意があった場合


 

第908条(遺産の分割の方法の指定及び遺産の分割の禁止) 被相続人は、遺言で、遺産の分割の方法を定め、若しくはこれを定めることを第三者に委託し、又は相続開始の時から5年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。

民法 第256条(共有物の分割請求) 第906条(遺産の分割の基準)  第907条(遺産の分割の協議又は審判等) 第967条(普通の方式による遺言の種類)
関係判例
最高裁H11 12/16判決=特定の不動産を特定の相続人甲に相続させる遺言ある場合の遺言執行者の権限
最高裁H10 02/27判決=遺言で特定の相続人に相続させるものとされた特定の不動産の賃借権確認請求訴訟の被告適格
最高裁H03 04/19判決=特定の遺産を特定の相続人に「相続させる」趣旨の遺言があった場合の解釈
東京高H18 06/29判決=遺言公正証書で相続財産の一部を「相続させる」と記載のある場合の代襲相続の認定事案
 

 

 

第909条(遺産の分割の効力) 遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者の権利を害することはできない。


民法 第907条(遺産の分割の協議又は審判等)
家事審判 第13条(審判の発効時)

関係判例

最高裁H02 09/27判決=再度の遺産分割協議
最高裁H01 02/09判決=遺産分割協議で相続人の一人が他の相続人に対する負担した債務を履行しないの協議の解除
最高裁S46 01/26判決=法定相続分をこえる部分と登記
関係先例
H03 11/08民三5667回答=無効な遺産分割協議・遺留分減殺請求権が行使され登記された場合の真正な登記名義の回復
S43 07/11民甲2346回答=遺産分割協議後に認知があつた場合の相続登記の取り扱い
S39 08/12民甲2789回答=根抵当権不動産が遺産分割で所有権移転され極度額の変更後、その遺産分割が無効の場合
S37 02/08民甲0267回答=遺産分割審判書が登記原因を証する書面となるが審判書で登記手続を命じていない場合
 

 

第910条(相続の開始後に認知された者の価額の支払請求権) 相続の開始後認知によって相続人となった者が遺産の分割を請求しようとする場合において、他の共同相続人が既にその分割その他の処分をしたときは、価額のみによる支払の請求権を有する。

民法 第784条(認知の効力) 第904条の2(寄与分)  第907条(遺産の分割の協議又は審判等)
家審規則 第103条の2(寄与分を定める審判の申立て)

関係判例

最高裁S54 03/23判決=母死亡による遺産分割終了後に非嫡出子がいた場合の民法910条の適用
福岡高S54 12/03判決=相続開始後認知で相続人となった者の遺産分割後の価額賠償請求訴訟での価額算定の基準時
大阪高S51 01/23判決=戸籍上の相続人から譲渡を受けた善意の第三者は民法784条但書910条類推適用により保護
関係先例
S43 07/11民甲2346回答=遺産分割協議後に認知があつた場合の相続登記の取り扱い
 

911条(共同相続人間の担保責任) 各共同相続人は、他の共同相続人に対して、売主と同じく、その相続分に応じて担保の責任を負う。

 

民法 第570条(売主の瑕疵担保責任) 第900条(法定相続分) 第914条(遺言による担保責任の定め)



 

第912条(遺産の分割によって受けた債権についての担保責任) 各共同相続人は、その相続分に応じ、他の共同相続人が遺産の分割によって受けた債権について、その分割の時における債務者の資力を担保する。

    弁済期に至らない債権及び停止条件付きの債権については、各共同相続人は、弁済をすべき時における債務者の資力を担保する。

民法 第127条(条件が成就した場合の効果) 第570条(売主の瑕疵担保責任) 第900条(法定相続分) 第914条(遺言による担保責任の定め)

 

 

第913条(資力のない共同相続人がある場合の担保責任の分担) 担保の責任を負う共同相続人中に償還をする資力のない者があるときは、その償還することができない部分は、求償者及び他の資力のある者が、それぞれその相続分に応じて分担する。ただし、求償者に過失があるときは、他の共同相続人に対して分担を請求することができない。


民法 第900条(法定相続分) 第914条(遺言による担保責任の定め)
 

 

第914条(遺言による担保責任の定め) 前3条の規定は、被相続人が遺言で別段の意思を表示したときは、適用しない。

   
民法 第902条(遺言による相続分の指定) 第967条(普通の方式による遺言の種類)